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漆原 朝子 新聞・雑誌掲載記事(2009)

音楽の友 '09. 12月号 Concert Reviews

漆原朝子vn & ベリー・スナイダーp

 漆原朝子とスナイダーのデュオは、以前にもシューマン「ヴァイオリン・ソナタ」全曲演奏で強い感銘を与えられたが、今回はシューベルトである。ヴァイオリンとピアノのための作品の全曲録音の流れの中で行われた公演は、ソナチネ、デュオ・ソナタ、華麗なロンド、幻想曲というプログラム。2人のデュオは、これまで通り、力みのない美音と整ったアンサンブルによる、作品を慈しむような演奏だ。特に前半の2曲は、暖かく無理のない表現で、快い音楽の流れを生み出していたし、デリケートなニュアンスも美しい。技巧的な華やかさやスケールの大きさを伴う後半の2曲では、それなりに表情の幅を大きくしていたが、見得を切るとか技巧をひけらかすようなところはなく、またけっして激情に駆られるようなところもなくて、真摯かつ誠実に音にしている感じ。それでいて、じんわりと味わいが滲み出してくるような演奏だった。
10月17日・川西市みつなかホール
(福本 健)



'09. 9月30日 毎日新聞 夕刊


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日本フィルハーモニー交響楽団(第607回)

●指揮:アレクサンドル・ラザレフ
●ヴィオラ:今井信子
●ヴァイオリン:漆原朝子

◆プロコフィエフ:交響曲 第1番 ニ長調 「古典」
◆モーツァルト:協奏交響曲 変ホ長調
◆プロコフィエフ:交響曲 第7番 嬰ハ短調 「青春」

'09 1/16(金)・17(土) サントリーホール



'09 1月27日 読売新聞 夕刊


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音楽の友 '09. 3月号

 アレクサンドル・ラザレフの日本フィル首席指揮者就任披露演奏会。ラザレフ&日本フィルが3年がかりで取り組む「プロコフィエフ交響曲全曲プロジェクト」の第1回目でもある。この日は、「交響曲第1番《古典》」と「第7番」が取り上げられ、プログラムの真ん中には、モーツァルトの「協奏交響曲」(独奏は漆原朝子と今井信子)が置かれた。
 第1番は、小編成ではなく、第1ヴァイオリンが16人での演奏。軽快さよりは明確さが重視され、不協和音を含めてオケがしっかりと鳴らされた。古典性よりはモダニズム。オケ全員にいつも以上のアンサンブルへの集中が感じられた。モーツァルトでは漆原と今井の2人の親密な対話に惹きつけられた。美しい演奏。「第7番」も、ラザレフがスコアの細部まで目配りした、非常に説得力のある演奏だった。作曲者のモダニズムだけでなく、ノスタルジアも見事に表現。その知と情のバランスこそが、プロコフィエフの音楽であり、ラザレフの演奏だと思う。第4楽章はオリジナル版に加え、改訂版終結部も演奏。ツィクルスは好調に滑り出したが、日本フィルはまだ発展途上にある。ラザレフにはトレーナーとしての腕前にも期待したい。
1月16日・サントリーホール
(山田治生)



'09. 2月25日 朝日新聞 夕刊


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MOSTLY CLASSIC 2009 2月号 Vol.141


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音楽現代 '09. 1月号


札幌交響楽団名曲シリーズ

 「ドイツの情魂」と銘打った今回は、名曲シリーズらしいポピュラーな作品が並び会場は満席の盛況ぶり。
 はじめに高関健のチェンバロによる弾き振りでヘンデルの「水上の音楽」。イギリスで活躍したヘンデルが、「ドイツの情魂」と、どう結びつくのかは別として、高関の典雅な音づくりに感心。ただ、チェンバロの華やかさがさらに欲しかった。漆原朝子を迎えてのブルッフ/ヴァイオリン協奏曲は、彼女の泰然とした演奏に魅了された。豊麗に響く低音に支えられ、じっくりと聴かせたアダージョや重音での強靱なボーイングが、彼女の円熟ぶりを感じさせた。ワーグナーの前奏曲が並べられた後半では、「ニュルンベルク」のようにワーグナーの対位法が、高関こだわりの両翼配置で十分な効果をもたらせた。「トリスタン」での神秘的な無限旋律が、現実から幻想の世界へと誘い、この楽劇を札響コンサート・オペラではと、ふと頭をよぎった。アンコールの「ワルキューレ」もサービス満点。
10月25日・札幌コンサートホール
(八木幸三)


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