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チャールズ・オリヴィエリ=モンロー(指揮)Charles Olivieri-Munroe

ノース・チェコ・フィルハーモニー管弦楽団(テプリツェ)名誉首席指揮者(1997年〜)
ポーランド・クラクフ・フィルハーモニー管弦楽団 芸術監督兼首席指揮者(2015/2016シーズン〜)

 


 チャールズ・オリヴィエリ=モンローが人々の心を捉えて離さないのは、「才能とカリスマを併せ持つこと」(ニューヨーク・タイムズ)と、「オーケストラから純度の高い音を引き出す情熱」(トロント・スター紙)、そして極めて幅広い聴衆とつながる能力を持ち合わせているからだ。
現在はクラクフ・フィルハーモニー管弦楽団の芸術監督兼首席指揮者の任にあり(2015年〜)更に1997年以来関係が続くノース・チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の名誉首席指揮者でもある。

 2005年からテキサス・ラウンド・トップ・フェスティバル・インスティテュートのレジデント・コンダクターを務める。これまでにコロラドのクレステッド・ビュート・フェスティバルの首席指揮者(2008)、ドイツのインターレギオナール交響楽団芸術監督(2008)、ブラティスラヴァのスロヴァキア放送交響楽団の首席指揮者(2001〜2004)、ブルノ・フィルハーモニー管弦楽団(1995〜1997)とカールスバード交響楽団(1993〜1995)のアソシエイト・コンダクター、南ヴェストファーレン・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者(2011〜2018)を歴任してきた。

 世界中の主要オーケストラと定期的に共演している。イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団、モントリオール交響楽団、トロント交響楽団、ニュー・ワールド交響楽団、京都市交響楽団、シドニー交響楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団、サンクトペテルブルク・フィルハーモニー管弦楽団、ロシア国立フィルハーモニー管弦楽団、ミュンヘン交響楽団、シュトゥットガルト・フィルハーモニー管弦楽団、デンマーク放送交響楽団、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、ブダペスト交響楽団、ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団などであり、他にも多数のオーケストラを振っている。

 オペラでは、2001年にベルリン・コーミッシェ・オーパでヴェルディの《ファルスタッフ》を振ったのが指揮者としてのベルリン・デビューである。またミラノで《ドン・ジョヴァンニ》を、北イタリアのコモ湖音楽祭では《アイーダ》を振り、ベニスのフェニーチェ劇場にも出演している。更に、アムステルダムではオランダ国立バレエと共に《肉体と声》と題したオペラと舞踊を合わせたクロスオーバー作品を上演したほか、プラハ国民劇場(2008年にドヴォルザークの《スターバト・マーテル》)とプラハ国立歌劇場(2009年にマルティヌー・ガラ)でも指揮している。2010年にはワルシャワ室内歌劇場の50周年にあたって音楽監督に任じられ、ストラヴィンスキーの《放蕩者の遍歴》を指揮。2014年2月にはオストラーヴァの国民劇場でシューマンの《ゲノフェーファ》を振り、批評家から絶賛されている。その他、ブルノではイリヤ・フルニークの《ディオゲネス》とヘンデルの《アシスとガラテア》を指揮している。オーストラリアでは2013年シドニー・オペラ・ハウスで指揮デビューした。

 マルタで生まれ、カナダで育ったチャールズ・オリヴィエリ=モンローは、カナダの王立音楽院とトロント大学でピアノを学び、王立音楽院では卓越したピアノ教師であるボリス・バーリンに師事。1992年に卒業するとオンタリオ州の3つの奨学金を得て、チェコスロヴァキア(当時)のヤナーチェク音楽アカデミー(ブルノ)でオタカル・トゥルフリークに指揮を学ぶ。イルジ・ビエロフラーヴェクにも師事したほか、1995年と1996年の夏にはイタリア、シエナのキジアーナ音楽院でイリヤ・ムーシン、ユーリー・テミルカーノフ、チョン・ミョンフンの指導を受けている。1997年にはカナダ芸術カウンシルから20000ドルの奨励金を受給。

 彼の国際的なキャリアは数々の国際コンクールでの受賞から始まったのだが、その最たるものが2000年の〈プラハの春音楽祭指揮者コンクール〉での第1位受賞であった。同コンクールではスプラフォン・レコード賞、プラハ市賞、チェコ・ラジオ放送賞も合わせて獲得している。2013年にはアジア・パシフィック・ブランド財団より、指揮と音楽における功績に対してブランド・パーソナリティ賞が贈られた。同賞の過去の受賞者にはスティーブ・ジョブズ、ネルソン・マンデラ、マーク・ザッカーバーグらも名を連ねる。

 チャールズ・オリヴィエリ=モンローは、ソリストを引き立てる指揮者であると度々称賛されており、クリスティアン・ツィマーマン、マキシム・ヴェンゲーロフ、ミッシャ・マイスキー、シュロモ・ミンツ、ソル・ガベッタ、イヴァン・モラヴェッツ、ヨゼフ・スーク、ガブリエラ・ベニャチコヴァー、ジョセフ・カレヤなど、多くの今日のトップ・ソリストたちと共にステージに立ってきた。更には、彼はオーケストラをいかに訓練し、発展させ、そして指揮するかを心得た、博識の解釈者なのである。

 その革新的なプログラムでも彼の評価は高まっている。スタンダードな作品に加え、ドヴォルザーク、スメタナ、ヤナーチェク、マルティヌーといったチェコの巨匠たち、そしてスラヴ系の幅広いレパートリーに高い親和性を持つことを示してきた。SONY、RCAレッドシール、ナクソス、SMS Classical、ナイーブによる録音は、世界の主要なクラシック系ラジオ放送の多くで聴くことができる。

(2018年 11月現在)

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【映像・音源資料】
チャールズ・オリヴィエリ=モンロー ショートクリップ

チャールズ・オリヴィエリ=モンロー&ブカレスト・フィルハーモニー管弦楽団
●ルーセル:交響曲 第3番 より
●スメタナ:歌劇 「秘密」 より

チャールズ・オリヴィエリ=モンロー&
ノース・チェコ・フィルハーモニー管弦楽団(テプリツェ)
●ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第5番 「皇帝」 より

チャールズ・オリヴィエリ=モンロー&スロヴェニア・フィルハーモニー管弦楽団
●チャイコフスキー組曲 第3番 より
 Part1Part2Part3Part4Part5

チャールズ・オリヴィエリ=モンロー&南ヴェストファーレン・フィルハーモニー管弦楽団
●R.シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」


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