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齋藤千尋 コンサートレヴュー


ビーティヒハイマー・ツァイトゥング紙 2019年1月15日付

短い休憩の後、独奏者斎藤千尋のチェロによる魔法が始まる。チャイコフスキーの《アンダンテ・カンタービレ》で聴衆は彼女の音楽の魔力に引き込まれたのだった。齋藤は東京芸術大学とシュトゥットガルト音楽大学の独奏者コースなどで学んだ。チェロ独奏者として、また世界中で演奏活動を行っているロータス・カルテットのメンバーとして、諸国で数々の賞を獲得している。齋藤のこの日2曲目となるソロ演奏は、パブロ・カザルスの《鳥の歌》。…かつて、この傑作のためにカザルスは様々な鳥の声を模倣し、多様なチェロの響きによってひとつの作品へとまとめあげた。



ルートヴィヒスブルガー・クライス・ツァイトゥング紙 2019年1月15日付

コンサートのクライマックスは休憩後に待っていた。齋藤千尋は名声高いロータス・カルテットのチェロ奏者であり、また長年南ドイツ室内管弦楽団のメンバーである。まず、チャイコフスキーの《アンダンテ・カンタービレ》(チェロと弦楽オーケストラ版)で、感情豊かなソリストであるところをみせた(彼女の抒情的なレガートがバックのオーケストラから浮かび上がる軽やかさは注目に値する)。そしてパブロ・カザルスの《鳥の歌》の演奏は飾るところがなく、ひたすら心を打つものであった。決して忘れられないニューイヤーコンサートとなった。



プフォルツハイマー・ツァイトゥング紙 2019年1月14日付

地元ではロータス・カルテットでの演奏でもよく知られているチェロ奏者斎藤千尋が、たっぷりとしたボーイングと繊細なビブラートで、極めて響きの美しいチャイコフスキーの《アンダンテ・カンタービレ》(チェロと弦楽合奏版)を聴かせた。そしてパブロ・カザルスによるカタルーニャ民謡《鳥の歌》の哀愁こもったメロディを、感情豊かに謳いあげた。これは、かのカザルスがコンサートの締めくくりにいつも演奏していた曲である。



ムール・ナッハリヒテンブラット紙 2019年1月18日付

このコンサートのクライマックスは休憩後に演奏されたチャイコフスキーの《アンダンテ・カンタービレ》であった。…この曲ではソリストの齋藤千尋(有名なロータス・カルテットのメンバーでビーティッヒハイムの南ドイツ室内管弦楽団にも長年在籍)が輝きを放っていた。繊細なオーケストラの響きをバックに、美しく親しみやすいメロディにしっかりとした感情と表情を与えていた。続けて、世界的に有名なカタルーニャのチェロ奏者で作曲家のパブロ・カザルスによる《鳥の歌》を演奏。…齋藤の演奏は全く飾らず、そして深く胸をうつもので、この作品が意図するものを正しく映し出していた。



ミュールアッカー・タークブラット紙 2019年1月15日付

第2部ではチェロの齋藤千尋が舞台上のスターであった。オーケストラの細やかに配慮された伴奏を受け、ビロードのようなタッチのボーイングと情感豊かな解釈で、チャイコフスキーの《アンダンテ・カンタービレ》が響き渡った。カンタービレをチャイコフスキーは求めたが、まさに斎藤のチェロは歌っていた、とろかすような美しさで。


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