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小栗まち絵 新聞・雑誌掲載記事

音楽の友 '24. 1月号


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'18. 8月1日 毎日新聞 夕刊


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'17. 4月1日 関西音楽新聞


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'07. 4月6日 日本経済新聞 夕刊
小栗まち絵ヴァイオリンリサイタル


 いま関西で若手ヴァイオリニストが輩出しているが、小栗まち絵は名教師としてその波の中心にいる。演奏家としても第一線で活躍を続けているが、今回のリサイタル(3月31日、神戸新聞松方ホール)は、無伴奏曲二曲をまじえた多様な曲目を、児嶋一江のピアノで演奏した。
 プログラムはバッハの「ソナタ ト長調」と「無伴奏パルティータ第三番ホ長調」、イザイ「子供の夢」と「無伴奏ヴァイオリンソナタ第二番」、貴志康一「竹取物語」と「花見」、そしてグリーグの「ソナタ第二番」。
 演奏もきわめて多彩かつ適切な表現。終始、美しく冴えた音色が独自の陰影をもち、曲に応じて徐々に力感を加える。すべてが音楽的で純粋、強引な自己主張や誇張がない。曲に即した解釈が、大きな特色である。彼女の指導で多くの個性的な名手が生まれてくるのは当然だろう。時代と様式の異なる名曲の特徴を、かくも鮮明に表現したのは非凡というほかはない。
 しかしバッハは何とも新鮮で華麗な美感を味わわせた。ナイーブでやさしく、柔らかく浮揚する音楽である。二曲目の無伴奏は、やや速めのテンポで生き生きと魅力的に演奏される。イザイでは旋律を朗々と歌い、ソナタでは強弱の自在な対照、重音のふくらみを駆使して、古い聖歌の引用を曲の流れに溶け込ませる。
 貴志康一の場合は、力強い音量と引き締まった音で、昭和初期の曲の雰囲気が濃厚に再現された。楽想の変転も精妙で的確である。さらに最後のグリーグでは、ピアノと共に二重奏のソナタの粋を超え、たくましく彫りの深い音楽を聴かせた。いま小栗は円熟の境地に達し、すべての曲で強い印象を残した。
(音楽評論家 小石 忠男)


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